アウトドア撮影って場所探しが大変です。

■フォトグラファー上原タカシ、一週間の仕事日記■ 
18号// 2020.9.18

「アウトドア撮影って場所探しが大変です。」

このメールマガジンは、
カメラマン上原タカシの先週のお仕事の内容と雑感を、
一週間ごとにお届けしています。

このメールマガジンを読んでいただけると、

・これからカメラマンになろうと思っている人
・カメラマンに撮影業務を頼む人
・社内で撮影を内製化している人

などに、
なんとなくカメラマンってこんなことしている人なのね~
と、思ってもらえると思います。

と言っても守秘義務も多く、
イニシャルトークだらけだったり、
秘密だらけでなんにも書けないこともあるかと思いますが、
お付き合いいただけるとありがたいです。

★ 先週のお仕事

月曜日は、
ミュージカル女優のポートレート撮影。
おっ!っというようなスタジオでしたが、
意外と可愛い仕上がり。
今までとちょっと違うテイストだけどどうかな。
ちょっと不便や問題のある方が、
良い結果が出ることってよくありますよね。
先週からの動画の編集の続き。

火曜日は、
新商品の化粧品のインスタグラム撮影、
秋冬の新商品がインスタグラムの撮影に回ってくるようになってきました。
先週からの動画の編集の続き、
前週木曜日撮影で、明日水曜日に、クライアントに納品という短納期の中、
何とか制作会社に納品。
いつものキャラクターグッズ撮影。
ぬいぐるみにかっこいいポーズをさせての撮影がたくさん、
一番大変なやつ。

水曜日は
昨日のぬいぐるみの続き。
今日が締め切りで何とか間に合わせる。
明日の撮影のために、
撮影商品の確認と香盤表の作成。
事務所でテントや簡易ベッド(コット)を広げたり畳んだり。
現場をスムーズに進行させるために、
設営と片付けの練習。
失くしそうなものや、不要なパーツは置いていきます。
こういうのもちゃんと費用に反映させていかないと大変。

木曜日は、
キャンプ用品の撮影。
今回は2人用のコンパクトテント。
モデルさんと2人だけの撮影、
いろいろ手伝っていただいてとても助かりました。
テントを張れる場所を探したり、
モデルのブッキングなど準備の大変な撮影でした。
今日で忙しかったのも一山超えた感じ。

金曜日は、
フィットネス用品の撮影。
以前クラウドソーシングからご依頼いただいた方のリピートです。
今回はご家庭用の懸垂器具で独特のフォルム。
クラウドファウンディングで起案されるそうです。
ちょっと動画の依頼も受けて、今まで撮影したことのないカット。
こうやってお客様に鍛えられながら、
少しづつできることを増やしていきます。

土曜日は、
以前、ECの撮影指導をした会社でのEC撮影。
撮影担当者が退社したいということで、
社内での育成を諦めて外注への切り替えの検討中。
実際に撮影に行ってみると、技術的な問題以前にいろんな問題が見えてくる。
これでは、撮影担当者は疲弊するよね、
撮影技術の前に撮影のしきり、
マネジメントを何とかしないと。
新しいニーズが見えてきたかな。

日曜日は、
バッグ15点の撮影。
勉強や今週までにやり残したことをいろいろ片付けたいので、
撮影時間を3時間と見積もる。
4時間で終わりかけるが、集中力が切れて結局5時間。
ちょっと無理かなと思っていたら、やっぱり無理でした。
頑張れば少しオーバーぐらいで終わりそうかなと思ったのですが、
やっぱり、正味作業時間と、余裕時間の考慮が必要ですね。
結局やりたいことは何もできず。

先週はキツかったです〜

久しぶりに、檄忙しい一週間。

物理的な仕事量の他に、
アウトドア撮影の心労が負担でした。

今回はテントの撮影とのことで、
僕の中で嫌な撮影2位ぐらいのアイテムです。

なぜ嫌かというと、
撮影するところがないんですよね。

まあ、お金で解決すれば無いことはないですが、
単価の高くない商品にそんなにかけられませんよね。

ちなみに嫌な撮影1位は布団。

基本撮影は断らないのですが、
布団は予算の都合もありますが、
クライアントの方で仕切ってくれる以外では、
引き受けたことないですね。

で、今回のテントの撮影は仕切り込み。
モデルのブッキングから、
テントの撮影場所の確保まで。

最初は、スタジオ撮影やロケ撮影、
既にある色違いの商品の人物と合成したいなど、
撮影のしきりの経験のある人なら絶対あり得ない内容のカンプをいただいて、
それはもう、撮影にたどり着くまでが大変でした。

特に大変なのが、テントの設営ができるところ。
本当は大自然の中で撮りたいカットですが、
安いギャラでモデルをそんなところまで連れて行けない。
都内の公園は大抵テント禁止(皆さん張ってますけど禁止ですよ)
当然、撮影許可はおりません。

撮影場所どうしようかな〜と、悩んでいたところ、
以前、アウトドアの撮影をした編集者とばったりあって、
「明日焚き火台の撮影なんですよ〜」
ん、ちょっと、そんな撮影どこでやるの?
からの、問題解決でした。

いや〜、普段やらないことって大変ですね。
でもこれで「アウトドア撮影OKです」て言えるぐらいのノウハウはついたかな。
初めての時ってTシャツ1枚でも大変ですものね。
日々勉強です。

今回もお読みいただきましてありがとうございました。
来週もよろしくお願いします。

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☆どうしてこんなメルマガを書いているのか?

きっかは些細なことでした。
私はとあるビジネス交流会に所属しています。
お互いの仕事の内容を理解しあって、
知り合いにニーズのある人がいたらお仕事を紹介しあう会です。
例えば、税理士さんの顧問先にレストランがあって、
メニュー用に料理の写真を撮りたいんだけど、
なんて話があったらカメラマンとして僕を紹介してくれる感じです。

なので、カメラマンの仕事ってビジネスとしては複雑なものじゃないし、
すっかり自分の仕事のことはメンバー人なが理解してくれているものだと思っていて、
プレゼンの機会があったら、色の再現がどうとか、難しい話ばかりしてしまっていました。
でも、メンバーの一人が私のスタジオを訪れた際、
「これって何に使うの?」
「こういうクライアントの仕事ってどうやってくるの?」
と、なんでそんなこと聞くの?
という質問をいっぱいしてくれました。
自分のビジネスは自分が一番よくわかっていない。
よく言われることですが、こういう事かと実感しました。

思い返せば、自分がこの業界に入った時、
スタジオの大きくて重たい鉄扉一枚からワクワクした記憶があります。
自分ではもう当たり前になってしまったことでも、
何かの参考にしてもらったり、これから志す人にワクワクしてもらったり、
また、自分が初心に帰るために。
拙い内容ですが記していこうと思います。